かれこれ10年以上付き合っている、この症状。
専門的なことは何も書けないけど、
わたしの一部となってしまっているので書いておこうと思う。
発症は高校生の頃だった。
遅めの昼寝から目覚めたとき、頭を動かしただけで視界がぐるぐるするのと同時に、途轍もない吐き気に襲われた。慌ててトイレに駆け込んで吐いたわたしを心配して、両親は夜間救急に連れて行ってくれた。
突然のめまいと嘔吐で考えられる恐ろしい可能性は、脳の病気だ。MRIだかCTだかを撮影し、結果として脳に異常はなかった。
翌日、耳鼻科を受診したところ、結果からいえば良性発作性頭位めまい症だった。
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まず、目をつぶった状態でその場で足踏みをさせられた(足踏み検査)。
目を開けても足元がふわふわしているような状態だったのでとても怖かったが、「倒れそうになったら支えるから、思い切り足を上げて」と言われてしまったので、そうするしかなかった。実際、何回か倒れそうになった。終わって目を開けたら全然違う方を向いていた。
次に、頭を様々な方向に動かした際の目の動きを見る検査(頭位眼振検査)もした。
これは気持ち悪すぎて吐いてしまった。思わず目をつぶってしまうと担当医の「目をつぶらない!」という声が飛んでくるので我慢した。
処方されたのは乗り物酔いの薬と吐き気止め、血流を良くする薬だった。
そして、可能な範囲で頭を動かすことを言い渡された。
そのうち自然とおさまったが、まさか当時はこの症状と長く付き合うことになるとは思っていなかった。
症状が一番ひどく出たのは、大学院進学後に休学していた時期だった。
少し横を向いただけで世界の天地が逆になるのを繰り返すようなめまいがあり、すぐに吐いた。もともと吐きやすい体質ではあるが、この時ほどビニール袋や洗面器が手放せなかったときはない。
顔色が悪すぎて普段厳しい担当医もさすがに慰めてくれた記憶がある。
しかもこの時期は額から頭頂部にかけて帯状疱疹になっていた時期でもあった。
帯状疱疹は妊婦さんや子どもに感染するので、通常の出入り口ではないところを通ったし、診察室は別室がなかったのでパーテーションとカーテンで囲まれた奥のスペースで診察していただいた。
帯状疱疹もつらかったなあ……。
そして現在進行形で症状と付き合っている。
症状がひどいときもあれば、そんなにひどくないときもある。
これを書いている今は2週間ほどめまいが続いている状態で、特に寝返りをうつときがとてもしんどい。早くおさまってほしい。
この症状が完治するときは来るのだろうか。
おそらく来ないだろう。
わたしの場合、ストレスが大きいときにこの症状があらわれる。
ということは、ストレスを抱えすぎないことや夜更かしをしないことが大事。
分かってはいるけど、なかなか難しい話である。
体の巡りが悪いのもあるのかもしれない。
ロングスリーパーなので長時間横になったままなのに加えて、運動習慣がない。
むくみやすいし、冷え症でもある。
漢方、始めてみてもいいかもしれないと思った。
この症状は耳石が三半規管に入り込んでしまって起きているらしい。
つい「耳石め!」と思いがちだけど、生活習慣についてはわたしのせいだからね……。
耳石もわたしの一部だし、分かりあいたい。わたしから歩み寄ろうと思う。
ちなみに耳鼻科の担当医のことは怖かったけど好きだった。
幼少期からお世話になっていたし、
物言いがサッパリしすぎているだけで診察は丁寧だったから。
気が付いたら閉院していたので、きちんとしたお礼が言えていないままなのは心残り。
では、また。